北海道庁のホームページに紹介していただきました。

北海道庁のホームペジに紹介していただきました。
「王様しいたけ」のブランド化につて紹介したいただいております。
是非、ごらんください。

 

以下、http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/ssa/sk/sansho/jissen_koudou_78.htm から転載です。

 

 

 

 

 

 

産消協働 実践行動事例集78 (有)福田農園「王様しいたけ」


 

「産消協働」実践行動事例集(78
「産消協働」は、生産者と消費者が連携し、地域資源を活用することによって地域循環を高め、地域経済を活性化しようとする運動です。

(有)福田農園 王様しいたけ (北海道七飯町) 



地域連携の背景

「食材の宝庫」と言われる北海道には、全国レベルでも高い評価を受けている食材が非常に多いが、高付加価値化とそれを活用したブランドづくりが課題となっている。しかしながら、優れた品質であっても、生産者だけの努力ではブランド化することは難しく、また販路開拓につなげていくのはさらに難しくなっている。こうした中、亀田郡七飯町の(有)福田農園のしいたけは、全国規模の品評会で最優秀賞である金賞を受賞するなど、その品質と技術が全国的に認められたにも関わらず、市場ではそれに相応しい評価を受けることができなかったが、行政や地元企業等との協働した取組により、ブランド化や販路開拓につなげていくことに成功している。

地域連携の概要

 福田農園のしいたけの特徴は、その大きさと肉厚にある。大きなものでは直径10センチ以上にもなり、そのジューシーな食べ応えと強い香りは、ミシュランで星を獲得しているシェフからも高く評価されている。

 この大きくて肉厚なしいたけを作り出すため、福田農園では、長年にわたり試行錯誤を繰り返してきた。これまでの道産のミズナラのおがくずを使用した一般的な菌床栽培では、菌床を高温殺菌するだけであったことから、福田農場では、「菌床」を「しいたけに不必要な菌を殺して、必要な栄養体として残して炊きあげた『御飯』」と呼び、こまめに温度調整をして、殺菌と同時に菌床の栄養分を高めるなど、特に「菌床」と「温度管理」に徹底的にこだわってきた。また「水」にも大いにこだわり、平成14年には、横津岳の伏流水が湧き出る現在地(七飯町)に農場を移転している。

 こうした試行錯誤と手間暇をかけたしいたけ栽培に30年以上にわたり打ち込んだ結果、平成21年1月の「全国サンマッシュ生産協議会主催品評会」で、最高賞の「ゴールデンサンマッシュ賞」を北海道の生産者として初めて受賞するなど、その高い品質と栽培技術が全国的に認められることとなった。

 しかし、全国最高峰の評価を受けることができたにも関わらず、福田農場のしいたけの特徴である「大きさ」は、逆に市場からは「大きすぎて規格はずれ」、「売れない」といったレッテルを貼られ、非常に安い価格でしか取引がされず、その高い品質と市場での評価のギャップに苦悩することとなった。

 こうした中、管内産品のブランド化に取り組んでいる渡島総合振興局が、施策の一環として福田農園のしいたけを百貨店貨店バイヤーや有名シェフに紹介したところ、「こんなしいたけ見たことがない」と、大変高い評価を得たことから、両者が協働し、ブランド化に取り組んでいくこととなった。

 まず、「特選肉厚しいたけ」というありきたりな名前を、日本一のしいたけにふさわしい「王様しいたけ」という個性的な名前に変え、またロゴやパッケージのデザインを地元デザイナーに任せ、さらに「王様しいたけ」が特別な商品であることを印象づけるため、専用の化粧箱を作るなど、他のしいたけとの差別化を図り、ブランド化を進めていった。

 そして、渡島総合振興局のチャネルを通じて、道内外の百貨店バイヤー等に「王様しいたけ」のブランドで直接紹介したところ、「高級ギフト向け商品」として引き合いが相次ぐこととなった。当時を振り返り、桔梗農場の福田昭利会長は「これまで市場に卸していただけで、こういう販路があるとは知らなかった。生産者は販路のことはよく分からないので渡島総合振興局の紹介でこういう販路があることが分かった」と語っている。

 こうした行政や地元企業等との協働によるブランド化と販路開拓の取組により、通常の流通では「規格外」とされたしいたけが、大きくて肉厚でジューシーな「高級品」として取引されるようになった。「王様しいたけ」の成長には時間がかかること、また、「王様しいたけ」と言える品質になるのは全体収穫量の2割程度であることから、現在では予約だけで完売になってしまうことも珍しくないほどの人気となっている。

 また、渡島総合振興局では、「王様しいたけ」を食材としてそのまま売り込むだけではなく、福田農園と道内メーカ-とをマッチングし、農商工連携ファンドを活用するなどして、しいたけを使ったソースやハンバーグなどの新しい加工品づくりにも取り組んでいる。

 福田農園も、百貨店等で自ら販売する機会ができ、市場に卸していた時には分からなかった消費者の声を直接聞く機会が増えたことで、消費者とのきずなを深め、「さらに良い商品を自信を持って消費者に提供し、おいしいと言ってもらいたい」と、王様しいたけの一層の品質向上と加工品づくりなどの新しい展開に意欲的に取り組んでいる

(問い合わせ先)
 (有)福田農園
 亀田郡七飯町鶴野83番地  電話 0138-65-5522 


Eye

 優れた技術により生み出された高品質な道産食材のブランド化と販路拡大に、行政や地元企業等との協働で取り組み、市場でその品質に相応しい評価を受けたことで、生産者のモチベーションが高まり、一層の取組の進展が期待できる

 

 

 

有限会社 福田農園